赤チン
Akachin
赤チンとは、外傷部用の消毒液のこと。
【年代】 昭和時代~ 【種類】 略語
『赤チン』の意味・詳細・現状・関連情報
赤チンとは「赤いヨードチンキ」の略で正式名称はマーキュロクロム液という。ジョンホプキンス医科大学(アメリカ)のHugh Youngによって1919年に開発され、傷口に塗っても染みず安価なことから日本でも普及した。赤チンはマーキュロクロム(全体の2%)を精製水に溶かした水溶液で、原料のマーキュロクロムは深緑色であるのに対し、精製水を注いだ水溶液の状態では赤色になる。同じ消毒・殺菌の目的で使われていた希ヨードチンキが茶色であったのに対し、マーキュロクロム液は赤いことから赤チンと呼ばれるようになった。
『赤チン』の詳細と現状
赤チンの原料であるマーキュロクロムの主成分は有機水銀化合物であるが、1970年代始めに水俣病問題などから水銀化合物が公害関連物質に指定。マーキュロクロムの製造過程に発生するヒュームを吸うと水銀中毒になる恐れがあることから1973年には国内での原料の製造が中止となった。現在、赤チンは海外から輸入したマーキュロクロムによって一部生産されているが多くの薬局から姿を消している。
赤チンに代わって登場した消毒液に『マキロン』などで知られる塩化ベンゼトニウムや塩化ベンザルコニウムを使ったものがある。これらは無色であることから『白チン』と呼ばれた。
『赤チン』といえば・・・
「愛の戦士レインボーマン」の主題歌はご存知ですか?「インドの山奥で・・・♪」で始まる曲なのですが、原曲を知らない人でも替え歌で知っているという方は多いと思います。
このレインボーマンの替え歌は地域によって異なり、多くのバージョンが存在するのですが愛知、大阪、静岡などでは「赤チン塗っても治らない、青チン塗っても治らない、黒チン塗ったら毛が生えたー♪」と詞に赤チンが登場します(なお、この部分も青チンで毛が生える地域もあれば白チンが登場する地域もあったりと様々なバージョンがあります)。
ちなみに青チン、黒チンはこの替え歌用に作られた造語で特に何かの薬剤をさすわけではないようです。
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『赤チン』の関連語
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